岩手が誇る伝統工芸、南部鉄器の今
盛岡・奥州エリアで400年以上の歴史を持つ「南部鉄器」。経済産業大臣指定の伝統的工芸品としても知られ、その重厚な佇まいと使うほどに味わいが増す魅力で、国内外から愛され続けています。今回は、そんな南部鉄器の世界で新しい挑戦を続ける、ある職人さんの姿をご紹介します。
「このままでは残らない」という危機感から
四代にわたって工房を受け継いできたこの職人さんは、近年「若い世代や海外への発信力」に課題を感じていたといいます。「良いものを作っていれば伝わる、という時代ではなくなってきた」と静かに語ってくれました。
AIとの出会い
転機になったのは、知人に勧められて触ってみた画像生成AIと翻訳AIでした。工房の作品写真をもとに、海外向けの紹介文を多言語で作成したり、商品説明を分かりやすい言葉に整えたり。「難しい専門用語を、外国のお客様にも伝わる言葉に直してくれるのが助かる」と話します。
伝統と新しさを、両手で持つ
もちろん、鉄瓶ひとつひとつを仕上げる工程はすべて手仕事。AIが代わりにできることは限られています。それでも、「作る」ことに集中する時間を守るために、「伝える」部分をAIに手伝ってもらう。そんなバランスの取り方が、この工房の新しいスタイルになりつつあります。
未来へつなぐものづくり
「道具は時代とともに変わっても、鉄瓶を大切に使ってくれる人がいる限り、この仕事は続けていきたい」。そう語る横顔には、伝統を守りながらも前を向く職人の強さが感じられました。
岩手のものづくりは、こうして少しずつ、新しい時代とつながっています。
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